★外国人管理職選考拒否事件(東京高裁平9年11月26日)

 保健婦として東京都に採用されていた韓国籍の特別永住者Xは、課長級職への管理職選考を受験しようとしましたが、東京都人事委員会により、受験資格の要件として日本国籍を有することと明示され、受験させてもらえませんでした。
 Xは、受験拒否により精神的損害を受けたとし、提訴しました。

☆関連憲法条文は?

  憲法第15条【公務員と選挙】
    1項 「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、
       国民固有の権利である。」
    2項 「すべて公務員は、
       全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。」
    3項 「公務員の選挙については、
       成年者の普通選挙を保障する。」
    4項 「すべて選挙における投票の秘密は、
       これを侵してはならない。」

  憲法第93条【地方公共団体の機関と直接選挙】
    1項 「地方公共団体には、
       法律の定めるところにより、
       その議事機関として議会を設置する。」
    2項 「地方公共団体の長、
       その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、
       その地方公共団体の住民が、
       直接これを選挙する。」

☆争点 外国人に公務員就任権は保障されていないのか?
  Yes、ない。

  憲法第15条1項、93条2項の規定による保障が我が国に在住する外国人にも及ぶことを前提として、我が国に在住する外国人にも憲法上、国又は地方公共団体の公務員に就任する権利が保障されているということはできない。
  もっとも、憲法のこれらの規定は、右のとおり、我が国に在住する外国人に対して国及び地方公共団体の公務員を選定罷免し、又は公務員に就任する権利を保障したものではないけれども、我が国に在住する外国人について、公務員に選定され就任することを禁止したものではないから、国民主権の原理に反しない限り、公務員に就任することは、憲法上禁止されてはいない。
  ↓
  外国人の公務員就任権は、憲法上、保障されてもいないし、禁止されてもいない。
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