★堀木訴訟(最大判昭57年7月7日)

 堀木氏(女性)は、視力に障害があり、障害福祉年金を受給しながら、内縁の夫と生活していました。
 その後、離別し、内縁の夫との間にできた子供を養うため、兵庫県知事に対し、児童扶養手当の受給資格認定を請求しました。しかし、障害福祉年金を受給していたため、児童扶養手当法の併給禁止条項にひっかかるとして却下されました。
 堀木氏は、当該条項は憲法13条、14条1項25条2項に違反するとして提訴しました。

☆関連憲法条文は?

  憲法第13条【幸福追求権・公共の福祉】
    「全て国民は、個人として尊重される。
     生命、自由及び幸福に対する国民の権利については、
     公共の福祉に反しない限り、
     立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」

  憲法第14条【法の下の平等】
    1項 「すべて国民は、法の下に平等であって、
       人種、信条、性別、社会的身分または門地により、
       政治的、経済的または社会的関係において、
       差別されない。」
    2項 「華族その他の貴族の制度は、これを認めない。」
    3項 「栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴わない。
       栄典の授与は、
       現にこれを有し、または将来これを受ける者の一代に限り、
       その効力を有す。」
 
  憲法第25条【生存権】
    1項  「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の
        生活を営む権利を有する。」
    2項  「国は、すべての生活部面について、
        社会福祉、社会保障、及び公衆衛生の向上
        及び増進に努めなければならない。」

☆争点 生存権に関する立法裁量は司法審査の対象となるのか?
  No、明らかな裁量の逸脱乱用でない限りならない。

  憲法25条の規定の趣旨にこたえて具体的にどのような立法措置を講ずるかの選択決定は、立法府の広い裁量に委ねられており、それが著しく合理性を欠き、明らかに裁量の逸脱、濫用と見ざるを得ない場合を除き、裁判所が審査判断するのに適しない事柄であるといわなければならない。
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