★愛知原水協事件(最大判昭45年6月17日)

 Xらは、「第10回原水爆禁止世界大会を成功させよう、愛知原水協」と印刷したビラを作成しました。そしてそのビラを電力会社、電電公社等の所有する電柱37本に、合計84枚貼り付けました。
 Xらは、軽犯罪法1条違反の「みだりに他人の家屋その他の工作物にはり札をした者」として起訴されましたが、この規定が憲法21条、31条に違反すると主張しました。


☆関連憲法条文は?

  憲法第21条【集会・結社・表現の自由と通信の秘密】
    1項 「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、
       これを保障する。」
    2項 「検閲は、これをしてはならない。
       通信の秘密は、これを侵してはならない。」

  憲法第31条【適正手続きの保障】
    「何人も、法律の定める手続きによらなければ、
     その生命もしくは自由を奪われ、
     またはその他の刑罰を科せられない。」

☆争点 ビラ貼りの規制は合理的制限といえるのか?
  Yes、いえる。

  軽犯罪法1条33号前段は主として他人の家屋その他の工作物に関する財産権、管理権を保護するために、みだりにこれらの物にはり札をする行為を規制の対象としているものと解すべきところ、たとい思想を外部に発表するための手段であっても、その手段が他人の財産権、管理権を不当に害するごときものは、もとより許されないところであるといわなければならない。
  したがって、この程度の規定は、公共の福祉のため、表現の自由に対し許された必要かつ合理的な制限である。
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