★警察予備隊訴訟(最大判昭27年10月8日)

 左派社会党員鈴木茂三郎は、当時国が行った警察予備隊の設置について、憲法9条違反であるとして、無効の確認を求めて、最高裁判所に直接出訴しました。
 あわせて、鈴木氏は『具体的な訴訟に関連してなくとも裁判所が違憲審査権を直接適用するのは当然である』との旨も述べました。


☆関連憲法条文は?


  憲法第9条【戦争の放棄と戦力の不保持】
    1項「日本国民は、
      正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
      国権の発動たる戦力と、武力による威嚇
      または武力の行使は、
      国際紛争を解決する手段としては、
      永久にこれを放棄する。」
    2項「前項の目的を達するため、
      陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
      国の交戦権は、これを認めない。」

  憲法第81条【違憲審査権】
    「最高裁判所は、
     一切の法律、命令、規則または処分が
     憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する
     終審裁判所である。」

☆争点1 裁判所の持つ違憲審査権の性格として、具体的に訴訟事件が起きてないときでも審査権を行使できるか(抽象的審査権を有するのか)?
  No、できない。

  わが現行の制度の下においては、特定の者の具体的な法律関係につき紛争の存する場合においてのみ、裁判所にその判断を求めることができるのであり、裁判所がかような具体的事件を離れて抽象的に法律命令等の合憲性を判断する権限を有するとの見解には、憲法上および法律上なんらの根拠もない。
    
☆争点2 下級裁判所にも違憲審査権はあるのか?
  Yes、ある。

  けだし、最高裁判所は法律命令当に関し違憲審査権を有するが、この根拠は司法権の範囲内において行使されるものであり、この点においては、最高裁判所と下級裁判所に異なるところはない。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/39900079

この記事へのトラックバック